では、そのテーマを思想として一本通る形でまとめます。
なぜ会社員社会は「瞬間価値型」を量産するのか
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結論から言うと、
会社員社会は「積み上げ型で考える人」を評価できない構造をしている。
だから結果として、
「その場を凌げる人」=瞬間価値型が量産される。
① 評価単位が「点」だから
会社員の評価は、基本的に
- 今期の成果
- 今月の数字
- 今回のトラブル対応
- 今回の上司評価
という短期の点評価で行われる。
ここで評価されるのは、
- 問題を大きくしなかった
- 空気を悪くしなかった
- クレームを即座に収めた
といった
「今を乗り切る能力」。
これはまさに
瞬間価値
であり、
「この経験をどう再利用するか」
「次回は不要にできないか」
という線や面の思考は評価対象になりにくい。
② 積み上げは“個人の資産”になるから
積み上げ型の行動とは、
- 再現性のある仕組みを作る
- 属人作業を言語化する
- ノウハウを外でも使える形にする
こうした行為は、
会社よりも個人の資産になる。
会社から見ればこれは
- 引き継げない
- 管理しづらい
- 辞めたら消える
という
不安定要素でもある。
そのため無意識のうちに、
- 属人性は嫌うが
- 属人性を解体する人は評価しない
という矛盾した態度を取る。
結果、
「今ここで役に立つ人」
だけが残りやすくなる。
③ 「失敗コスト」を個人に押し付ける構造
積み上げ型の試みは、
- 初期コストがかかる
- 失敗確率がある
- 短期成果が見えにくい
しかし会社員社会では、
- 失敗の責任は個人
- 成功の果実は組織
という構造になりがち。
この環境で合理的な行動は、
「失敗しないこと」
「波風を立てないこと」
つまり
瞬間価値の最大化になる。
④ 「継続価値」は空気を壊す
積み上げ型の人がやることは、
- なぜこの手順なのか?
- それ、毎回必要?
- 仕組み化すれば不要では?
こうした問いは、
過去の意思決定や慣習を否定する。
会社員社会ではこれは
- 生産性向上ではなく
- 空気破壊・前例否定
として扱われやすい。
結果、
考えない人ほど生きやすい。
量産されるのは「無能」ではない
ここで重要なのは、
瞬間価値型=無能
ではない、ということ。
むしろ彼らは、
- 調整能力が高い
- 現場対応力がある
- 感情労働に強い
立派なスキルホルダーであり、
個人で有償化できる人も多い。
ただし、
- 人生設計
- 結婚
- 住居
- キャリア後半
のように
後戻りできない意思決定では、
瞬間価値思考は致命傷になる。
結論
会社員社会が量産しているのは、
- 能力の低い人間
ではなく - 「時間軸の短い意思決定者」
瞬間価値で生きることは
会社では合理的だが、
人生全体では
必ずしも合理的ではない。
だからこそ、
会社では瞬間価値で動き、
人生では積み上げ型で考える
この二層思考を持てるかどうかが、
分岐点になる。
次は自然に
「なぜ積み上げ型は会社で浮くのか」
に繋げられますが、
そこまで書きますか?